タンパク尿・蛋白尿|健診で尿蛋白を指摘された方へ|調布市の腎臓内科
健診で尿蛋白を指摘された方へ


健康診断で「尿蛋白陽性」「要再検査」「要受診」と書かれて、不安に感じていませんか。尿蛋白(タンパク尿)とは、本来は血液中にとどまっているはずのタンパク質が、尿の中に漏れ出ている状態です。一時的な体調の変化で出ることもありますが、その裏に高血圧・糖尿病・慢性腎臓病(CKD)などが隠れていることもあります。とくに尿蛋白が繰り返し認められる場合は、腎臓からの重要なサインである可能性があります。
腎臓病は初期にはほとんど症状がなく、健診で初めて見つかることが少なくありません。だからこそ、尿蛋白を指摘されたら、そのまま放置せず一度きちんと調べることをおすすめします。調布市つつじヶ丘駅前内科クリニックでは、腎臓専門医が尿蛋白の原因や腎機能の状態を評価し、必要な検査・治療をご提案します。
尿蛋白・蛋白尿で受診をご検討中の方へ
水曜・木曜は尿蛋白・腎機能のご相談に対応しています
健康診断で尿蛋白陽性、蛋白尿、要再検査、要受診と指摘された方は、水曜・木曜の受診もご検討ください。
尿蛋白は、一時的な体調変化で出ることもありますが、高血圧、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)などが関係していることもあります。水曜・木曜は、尿検査異常や腎機能低下に加えて、生活習慣病のご相談にも対応しています。
健診結果や尿検査の結果、お薬手帳をお持ちの方は、受診時にご持参ください。
尿蛋白が出たら、腎臓病なのでしょうか?
尿蛋白を指摘されたからといって、必ずしも腎臓病とは限りません。発熱・脱水・激しい運動のあとなどには、一時的に尿蛋白が出ることがあります。
しかし、尿蛋白が繰り返し認められる場合や、量が多い場合には注意が必要です。高血圧や糖尿病による腎障害、IgA腎症などの糸球体腎炎、慢性腎臓病(CKD)が原因になっていることがあります。まず大切なのは、その尿蛋白が一時的なものか、続いているものかを見極めることです。時間をおいて再検査し、本当に持続しているかを確かめる——これが最初の一歩になります。一度陽性が出ただけで過度に不安になる必要はなく、正しく確認することが肝心です。
そして見逃せないのが、尿蛋白(尿アルブミン)は腎臓病だけでなく、将来の心筋梗塞や脳卒中のリスクとも深く関係しているという点です。100万人以上を対象とした国際的なメタアナリシスでは、尿中アルブミンが多い人ほど、腎機能(eGFR)とは独立して、死亡や心血管死のリスクが段階的に高くなることが示されています。具体的には、尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)が高いグループでは、低いグループに比べて総死亡のリスクがおよそ2倍にのぼると報告されています(Chronic Kidney Disease Prognosis Consortium. Lancet. 2010)。しかも、この関係には「ここまでなら安全」という明確な境目(閾値)がなく、少量のタンパク尿でもリスクがわずかに上がることが分かっています。
尿蛋白は、単なる検査の異常ではなく、腎臓と全身の血管の健康状態を映す鏡だと考えてください。「症状がないから大丈夫」と判断せず、一度原因を確認することが大切です。
タンパク尿が出る仕組み
腎臓は、血液を浄化する臓器です。その中心的な役割を担うのが、「糸球体(しきゅうたい)」という、細い血管が毛糸玉のように集まった微細なフィルターです。糸球体は、老廃物や余分な水分を尿として取り除く一方で、体に必要な大きな分子であるタンパク質は通さず、血液側に残す仕組みになっています。
ところが、腎臓に何らかの問題が生じてこのフィルターが傷むと、本来は通さないはずのタンパク質が尿へ漏れ出てしまいます。これがタンパク尿です。尿が泡立ちやすくなるのは、尿の中のタンパク質が表面張力を変えるためで、こまかい泡がなかなか消えないのが特徴です。原因には、次のようなものがあります。


①糖尿病(糖尿病性腎症)
高血糖の状態が続くと、糸球体の細い血管が傷つきます。その結果、腎臓が保持できるはずのタンパク質が尿へ漏れ出し、タンパク尿となって現れます。糖尿病性腎症は、日本で透析導入となる原因の第1位で、透析導入のおよそ4割を占めます(日本透析医学会)。初期は微量のアルブミン尿から始まり、自覚症状がないまま進行するため、早期発見がとりわけ重要です。
②高血圧症(腎硬化症)
高血圧が長く続くと動脈硬化が進み、血管が密集する腎臓に負担がかかります。糸球体の血管が硬く傷むことで、タンパク尿が出るようになります。
③慢性糸球体腎炎(IgA腎症など)
糸球体そのものに炎症が起こる病気です。代表的なIgA腎症では、免疫にかかわるタンパク質(IgA)が糸球体に沈着して炎症を起こし、タンパク尿を引き起こします。IgA腎症は血尿を伴うことが多いのが特徴です。タンパク尿がある場合には、血圧を下げる薬(RAS阻害薬)が治療薬として有効なことが分かっており、状態に応じて内服治療を行います。また、扁桃でIgAが産生されることが関係する場合があり、扁桃を摘出する手術(扁桃摘出術)が検討されることもあります。
④尿路感染症
膀胱炎などの尿路感染症では、腎臓・尿管・膀胱などに炎症が起こり、タンパク尿や尿潜血が出ることがあります。抗菌薬などで感染が治れば、尿の異常も消えることが多いです。
⑤運動後蛋白尿・起立性蛋白尿
運動や体を動かすことでお腹に圧がかかり、腎臓が圧迫されて一時的にタンパク尿が出ることがあります。これは良性のもので、基本的に治療は必要ありません。日中の尿では出ても、早朝の尿では出ないことが多いため、早朝尿での再検査で確認します。とくに若い方に多い起立性蛋白尿も、同様に良性のことがほとんどです。
このほか、肥満関連腎症、ネフローゼ症候群(微小変化型など)、膠原病(全身性エリテマトーデスなど)でもタンパク尿がみられます。
タンパク尿を放置してはいけない理由
タンパク尿が続いているということは、腎臓や尿路に何らかの問題が起きている状態です。場合によっては、自覚症状がないまま腎機能の低下がかなり進んでいることもあります。
前述のとおり、タンパク尿(アルブミン尿)は腎機能低下の予測因子であると同時に、心筋梗塞・脳卒中・死亡のリスクとも独立して関連します。逆に言えば、タンパク尿は、腎臓病と血管病の両方をごく早い段階で発見できる、またとないサインでもあります。早く見つけて、血圧・血糖・生活習慣を適切に管理することで、腎機能の低下や将来のリスクを抑えられる可能性があります。だからこそ、放置せずに調べることが重要なのです。


よくある質問
- 尿が泡立つとタンパク尿ですか。
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必ずしもそうとは限りません。勢いよく排尿しただけでも泡は立ちます。ただ、こまかい泡がなかなか消えない状態が続くなら、一度検査で確かめる価値があります。
- 糖尿病がありますが、尿検査は正常でした。安心してよいですか。
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ふつうの試験紙では、初期の微量アルブミン尿を見逃すことがあります。糖尿病のある方は、尿アルブミンの定量(UACR)で確かめておくことをおすすめします。
- タンパク尿は食事だけで治せますか。
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減塩などの食事の工夫は大切ですが、それだけで十分とは限りません。原因に応じた薬や血圧の管理が必要なことも多く、まずは原因を確かめることが先決です。自己流の極端な食事制限は、かえって体を弱らせることがあるため避けてください。
調布市つつじヶ丘駅前内科クリニックの蛋白尿診療


当院では、腎臓専門医がタンパク尿の診療を行っています。尿蛋白を認めた場合には、尿検査(尿蛋白の量や尿沈渣)や血液検査(クレアチニン・eGFRなど)を行い、腎機能の状態や原因となる病気がないかを確認します。必要に応じて、尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)や、筋肉量の影響を受けにくいシスタチンCも用いて、より正確に評価します。
また、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病は、タンパク尿や腎機能低下と深く関わるため、腎臓だけでなく全身の状態もあわせて評価します。当院には糖尿病を診る医師、循環器を診る医師も在籍しており、原因や合併症を連携して診られるのが強みです。必要に応じて腎臓の超音波検査も行い、腎臓の大きさや形態の異常がないかを確認します。
健診で尿蛋白を指摘された方、毎年のように尿蛋白陽性が続いている方は、どうぞご相談ください。腎臓病は早期発見・早期治療が大切です。症状がない段階から適切に管理することで、将来の腎機能低下や透析のリスクを減らせる可能性があります。
尿蛋白・腎機能のご相談は、水曜・木曜に対応しています。京王線つつじヶ丘駅から徒歩1分、調布・つつじヶ丘・仙川・柴崎・国領・狛江・三鷹方面からも通院しやすい立地です。ご予約はLINE・WEBから、予約なしの受診も可能です。
参考文献
- Chronic Kidney Disease Prognosis Consortium (Matsushita K, van der Velde M, Astor BC, et al.). Association of estimated glomerular filtration rate and albuminuria with all-cause and cardiovascular mortality in general population cohorts: a collaborative meta-analysis. Lancet. 2010;375(9731):2073-2081.
- Heerspink HJL, et al. Dapagliflozin in Patients with Chronic Kidney Disease (DAPA-CKD). N Engl J Med. 2020;383(15):1436-1446.
- KDIGO 2024 Clinical Practice Guideline for the Evaluation and Management of Chronic Kidney Disease. Kidney Int. 2024;105(4S):S117-S314.
- 日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」
- 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」
著者
つつじヶ丘駅前内科クリニック 院長
医学博士・腎臓専門医・透析専門医・内科認定医
小出 高彰
