睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法

睡眠時無呼吸症候群の治療法

睡眠時無呼吸症候群の治療は患者さんの生活スタイルや状況に応じて選択します。それぞれの睡眠時無呼吸症候群の治療法を解説していきます。

SASの治療:①CPAP(持続陽圧呼吸療法)

CPAPと呼ばれるC-PAPは、寝ているときにマスクを装着し、マスクから口や鼻の中へ空気を送ることにより、気道が閉塞している状態を広げる治療法です。睡眠時無呼吸症候群の中等症から重症の患者さんに適用となります。AHI(睡眠時の無呼吸の回数)が20回以上の患者さんが保険適用となります。

睡眠・地目球症候群に対してC-PAP治療は最も有効性が高いと言われており、C-PAP治療に対する効果も研究で多く証明されています。

睡眠時無呼吸症候群の治療CPAP

C-PAP治療は最初、空気の圧を受けながら寝ようとするため、最初の2、3ヶ月はマスクになれず、うまく寝れない方もいらっしゃいます。しかし、マスクを毎日少しの時間でもつけ続けていくと、マスクに慣れ、長時間つけても気にならなく、睡眠をしっかりとれるようになります。

C-PAP治療によって睡眠時無呼吸症候群の状態が改善されれば、高血圧や糖尿病などの状態も改善する可能性があります。また、体重減少、ダイエットの効果もあると言われており、CPAPをつけることにより体重が減少するという可能性もあり得ます。

C-PAPのデメリットとしては、鼻炎や花粉症などによって鼻づまりが強い方には、空気の圧がとても辛く、C-PAP治療を続けることが難しい場合があります。花粉症や鼻炎の場合、鼻水や鼻づまりを改善させるようなお薬を内服しながらC-PAP治療を継続することも検討していきます。

CPAP治療は対処療法であり、根本的に治すものではございません。CPAP治療は次に1回の外来受診が必要となります。その際に、今の呼吸状態はどうか、マスクの状態はどうかをお伺いし、調整が必要な場合は適宜変更を行っていきます。

睡眠時無呼吸症候群の治療:手術

SASの治療:②マウスピース治療

睡眠時無呼吸症候群の治療法:マウスピース

寝ている間に気道が下がっている状態を改善するために、口にマウスピースを装着し、気道を確保する治療法です。マウスピースをつけることにより、下の顎が固定、もしくは前に固定されるため、寝ている間にも気道が閉塞するのを予防し、空気の通り道を作ります。

軽症から中等症の患者さんに使われることが多いです。また、重症でもCPAP治療がうまくできなかったという方にも、マウスピース治療を使うことがあります。

マウスピース治療のメリットとしては、CPAP治療に比べると装置が簡単であり、手軽に始められることがメリットです。
マウスピース治療のデメリットとしては、マウスピースを使っていても効果が出ない、うまく合わないという方もいることです。

マウスピースを作成する場合は、睡眠時無呼吸症候群の検査を行い、その結果で診断をつけ、紹介状を持って歯医者さんに受診をしていただきます。マウスピースの作成には1ヶ月程度かかります。

SASの治療:③手術

CPAP治療やマウスピースの治療は対処療法であり、即座に根本的に治す治療ではありません。気道が閉塞している原因として、アデノイド肥大や扁桃腺が肥大している方は、肥大している部分を切除することにより気道を広げる治療を行います。子どものアデノイド肥大は年齢とともに小さくなることが多いため、経過を見て手術をするか検討します。扁桃腺肥大も子どもには大きいことがありますが、大人には小さくなる方もいらっしゃるので、経過を追っても小さくならない場合は手術を検討します。

また、最近ではHNS(舌下神経電気刺激療法)というのがあり、体内に装置を埋め込み、舌下神経を刺激することで舌を前方に出すことにより咽頭・気道が広がり、空気の通り道を良くする治療法もあります。

SASの治療:④生活習慣の改善

睡眠時無呼吸症候群の治療;生活習慣の改善

CPAP治療やマウスピースなどの治療と並行して、生活習慣の改善をすることで、睡眠時無呼吸症候群の状態を改善することが可能です。

睡眠時無呼吸症候群の重症度が軽度の場合は、まずは生活習慣の改善を行い、いびきや睡眠時無呼吸の解消に努めましょう。

アルコール

アルコールを飲むと、首の周りや舌の筋力が脱力しやすいため、舌根沈下が起こしやすくなります。そのため、アルコールの飲みすぎには注意が必要です。アルコールを飲んだ後にいびきをよくかくということを経験している方も多いのではないでしょうか。それはアルコールによって舌根沈下が起き、気道が閉塞しているということです。

肥満

肥満傾向がある方は気道の周りにも脂肪がついていることが多く、気道を閉塞・圧迫しやすい状態となっています。そのため、肥満を解消・減量することで、気道の周りの脂肪を落とし、気道を確保しやすくなります。

当院の睡眠時無呼吸症候群における検査・治療の特徴

睡眠時無呼吸症候群は単なる睡眠不足ではありません。睡眠時無呼吸症候群があることにより高血圧になるリスクが高まり、糖尿病や心房細動といったリスクも2倍以上になると言われています。

当院では、睡眠時無呼吸症候群の治療CPAPと、高血圧・糖尿病・脂質異常症・慢性腎臓病といった生活習慣病の治療を一つのクリニックで行うことで、睡眠時無呼吸症候群の治療と全身管理を一つのクリニックで行うことができます。

また、睡眠の質の改善だけではなく、血液データ等を用いて全身の健康状態をモニタリングし、病気になる前の未病な状態を早期に発見することも可能です。