睡眠時無呼吸の自宅検査|簡易検査とPSGの違い・結果の見方

簡易検査と精密検査(PSG)は、測定する項目や結果の読み方が異なります。このページでは、それぞれで分かること・分からないことを説明します。

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睡眠時無呼吸症候群の簡易検査とは?

睡眠時無呼吸症候群の簡易検査

簡易検査とは、睡眠中の呼吸の状態や血液中の酸素飽和度(SpO2)を、一晩かけて記録する検査です。

この検査では、睡眠中に呼吸が止まったり浅くなったりする回数、血液中の酸素がどの程度低下しているかなどを確認します。
検査報告書の指標を用いて、睡眠中の呼吸の乱れを評価します。

検査方法によって、AHI・REI・RDIなど表示される指標や算出方法が異なります。報告書の数値は、どの方法で測定されたかと合わせて確認する必要があります。

ただし、簡易検査では脳波を測定しないため、正確な睡眠時間を判定することはできません。
そのため、精密検査で算出されるAHIとは異なり、実際の重症度とずれが出る場合があります。

【睡眠時無呼吸症候群の簡易検査で装着するセンサー】

簡易検査では、主に3つのセンサーを装着して、普段どおりに就寝します。

① 鼻カニューレ
鼻カニューレは、鼻の下に装着して呼吸の流れを確認するセンサーです。
鼻カニューレの先端を鼻孔に軽く入れ、チューブを左右の耳にかけて、顎の下で固定します。
寝返りなどでずれやすい場合は、頬にテープで軽く固定すると安定しやすくなります。

② パルスオキシメーター
パルスオキシメーターは、指先に装着して血液中の酸素飽和度(SpO2)を測るセンサーです。

通常は人差し指などに装着します。
マニキュアやジェルネイルをしていると、正確に測定できない場合があります。検査を行う場合は、事前にネイルを外しておくことをおすすめします。

③ 呼吸運動センサー
呼吸運動センサーは、胸部または腹部に装着し、呼吸による体の動きを記録するセンサーです。
ベルトを胸の高さ付近に巻き、呼吸の動きがわかるように装着します。
深呼吸をしたときに強い圧迫感がない程度に調整して装着します。

簡易検査結果の見方

  • 呼吸の乱れ:無呼吸・低呼吸の回数などを確認します。簡易検査とPSGでは測定項目や睡眠時間の扱いが異なるため、数値だけを単純に比較できません。
  • 酸素の低下:血液中の酸素飽和度(SpO2)がどの程度、どのくらいの時間低下したかを確認します。
  • 症状と記録の状態:日中の眠気、持病、十分に記録できたかなどを合わせて判断します。

数値が低くても、無呼吸の指摘や強い眠気が続く場合は再度ご相談ください。陰性・判定困難・記録不十分の場合は、PSGなど追加の評価を検討します。数値だけで治療や保険適用が決まるわけではありません。

睡眠時無呼吸症候群の簡易検査とPSG精密検査

睡眠時無呼吸症候群の簡易検査とPSG精密検査

睡眠時無呼吸症候群の検査には、簡易検査とPSG精密検査があります。
それぞれにメリット・デメリットがあります。

簡易検査のメリット

簡易検査は、ご自宅で行えるため、普段に近い環境で検査を受けられます。
装着する機器が比較的少ないことが特徴です。

簡易検査のデメリット

簡易検査では、脳波や筋電図などを測定できません。
そのため、正確な睡眠時間や睡眠の深さまでは評価できず、スクリーニング検査としての位置づけになります。

検査結果や症状によっては、追加でPSG精密検査が必要になる場合があります。

PSG精密検査のメリット

PSG精密検査では、呼吸の状態だけでなく、脳波、筋電図、心電図、呼吸運動、酸素飽和度などを詳しく測定します。

そのため、実際に眠っている時間、睡眠の深さ、レム睡眠・ノンレム睡眠の状態、無呼吸や低呼吸の回数などをより正確に評価できます。
睡眠時無呼吸症候群の確定診断や重症度評価に用いられる検査です。

当院では、ご自宅で受けられるPSG精密検査にも対応しています。
医療機関によっては入院が必要な場合もありますが、自宅で検査できる場合は、患者様の負担を抑えやすいという利点があります。

PSG精密検査のデメリット

PSG精密検査は、簡易検査よりも検査項目が多いため、費用が高くなります。
診察・追加検査の内容により総額は変わります。具体的な金額は当院の費用案内をご確認ください。

以前は入院での検査が中心で、入院費や個室代を含めるとさらに費用がかかる場合がありました。
現在は、自宅で受けられる精密検査もあり、以前よりも受けやすくなっています。

どの検査を受けるかは診察で判断します

自宅検査がすべての方に適するわけではありません。症状・持病・過去の検査結果を確認し、必要に応じて専門医療機関での検査をご案内します。

当院での初診から結果説明までの手順、持ち物、機器の受け取り・返却は、検査・受診のご案内にまとめています。CPAPを検討する場合の条件は、費用・保険適用のページをご確認ください。

まとめ

簡易検査は主に呼吸と酸素の状態を、PSGは脳波なども含めて睡眠の状態を詳しく調べます。検査結果は症状と合わせて判断します。結果が低値でも症状が続く場合は、自己判断で問題なしとせずご相談ください。

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参考文献

Kapur VK, et al. 成人の閉塞性睡眠時無呼吸の診断検査に関するAASM診療ガイドライン(2017年)

この記事を書いた人

小出高彰
つつじヶ丘駅前内科クリニック 院長
CPAP療法士
医学博士・内科認定医・腎臓内科専門医・透析専門医