尿潜血・血尿|健診で指摘された方へ|調布市の腎臓内科

健診で血尿を指摘された方へ

健康診断で「尿潜血陽性」「血尿」「要再検査」と書かれて、不安に感じていませんか。血尿とは、尿の中に赤血球が混じっている状態です。多くは肉眼では分からず、健康診断の尿検査で初めて見つかることも少なくありません。一時的なこともありますが、腎臓の病気や尿路(尿の通り道)の病気が隠れていることもあります。

調布市つつじヶ丘駅前内科クリニックでは、腎臓専門医が血尿の原因や腎機能の状態を評価し、必要な検査・治療をご提案します。尿潜血・血尿・腎機能のご相談は、腎臓を専門とする医師の外来がある水曜・木曜も承っており、じっくり相談したい方や経過を追って通院される方にも通いやすい曜日です。

血尿が出る仕組み

尿は、腎臓で血液がろ過されてつくられ、尿管・膀胱・尿道という通り道を経て体の外へ排泄されます。血尿は、この「尿がつくられ、運ばれ、出ていく」までの道のりのどこかで、赤血球が尿に混じることで起こります。どこから出血しているかによって、意味合いが大きく変わるのがポイントです。

腎臓のろ過装置である糸球体が傷んで赤血球が漏れ出す場合は、腎臓(内科)の病気を考えます。このタイプでは、赤血球が糸球体を通り抜ける際に変形したり、尿蛋白を伴ったりすることが手がかりになります。一方、腎盂から尿管、膀胱、尿道までの通り道からの出血は、結石・感染・腫瘍など尿路(泌尿器科)の病気を考えます。同じ「血尿」でも、腎臓内科が主に扱う領域と、泌尿器科が扱う領域があり、まずどちらの可能性が高いかを見極めることが、その後の検査の方向を決めます。当院では腎臓内科の立場から評価し、尿路側が疑わしいときは適切に連携します。

血尿が生じる部位(糸球体性血尿と尿路性血尿)

血尿の種類 ― 肉眼的血尿と顕微鏡的血尿

血尿は、見え方によって2つに分けられます。肉眼的血尿は、尿がピンク・赤・茶色などに見えるもので、自分で気づける血尿です。顕微鏡的血尿は、色の変化はなく、顕微鏡による尿検査で初めて赤血球が確認されるものです。健診の「尿潜血陽性」の多くはこちらにあたります。

この2つは、隠れている病気の危険度が異なります。とくに肉眼的血尿は、尿路のがんと関連する頻度が高いことが知られており、注意が必要です。米国泌尿器科学会などのデータでは、血尿を調べた際にがんが見つかる割合は、顕微鏡的血尿では低リスクの人で0.4%程度、高リスクの人でも2〜3%程度であるのに対し、肉眼的血尿ではおよそ11%と、明らかに高くなると報告されています(AUA/SUFU Microhematuria Guideline関連データ, 2020-2021)。しかも、見つかるがんの8割以上は膀胱がんとされます。

このため、とくに肉眼的血尿があった場合は、症状が治まっても「出血が止まったから大丈夫」と自己判断せず、必ず一度きちんと調べることが大切です。

「調べるべき血尿」を見分けるポイント

すべての顕微鏡的血尿が、同じように危険なわけではありません。近年の考え方では、その人の背景によってリスクを層別化し、精密検査をどこまで行うかを判断します。次のような要素があると、尿路のがんなどのリスクが高まると考えられ、より詳しい検査を検討します。

  • 年齢が高い(とくに中高年以降)
  • 喫煙歴がある、または過去にあった
  • 肉眼的血尿の既往がある
  • 血尿の程度が強い、くり返している
  • 職業などで化学物質に触れる機会があった
  • 骨盤への放射線治療歴や、特定の薬剤の使用歴がある

逆に、若く、喫煙歴がなく、血尿がごく軽度で一過性、という場合は、リスクは低めと考えられます。ただし「低リスク=放置してよい」ではありません。低リスクであっても、尿蛋白を伴う場合や、くり返す場合は、腎臓側の病気を念頭に経過を確認します。当院では、こうした背景を一つひとつ確認しながら、その方に必要な検査を過不足なく組み立てます。

血尿の原因

血尿は、尿がつくられ排泄されるまでの経路のどこかに問題があると起こります。腎臓(尿をつくる場所)の問題と、尿路(尿の通り道)の問題に大別されます。

腎臓に関する原因

腎臓の炎症(腎炎)が原因となるもので、免疫の異常や感染などが関係します。IgA腎症などの糸球体腎炎が代表的です。急性に悪化している腎臓の病気では、ステロイドなどを用いて治療を始めることがあります。慢性的に血尿が続いている場合は、すぐに治療を始めるのではなく、時間をかけて、さらに詳しい検査(腎生検)が必要かどうかを見極めていきます。

尿路に関する原因

①尿路感染症:膀胱炎や尿道炎など、尿の通り道の感染が原因になることがあります。頻尿や排尿時の痛みなどの症状があれば、抗菌薬による治療を行います。症状がない場合は、水分摂取を促しながら経過をみて、薬を使わないこともあります。

②尿路結石:尿の通り道にできた結石が原因で血尿が出ることがあります。結石がすでに排出されていれば、痛み止めで経過をみます。結石を繰り返す方には、予防のための治療を行うこともあります。

③悪性腫瘍(がん):膀胱や尿管などの尿路にできるがんも、血尿の原因になります。尿を調べる検査(尿細胞診)で、がん細胞が混じっていないかを確認します。とくに、喫煙歴のある方、年齢の高い方、肉眼的血尿のある方では、より注意して調べる必要があります。

血尿の主な原因(腎臓性・尿路性)

調布市つつじヶ丘駅前内科クリニックの血尿診療

当院では、腎臓専門医が血尿の診療を行っています。血尿は健診で偶然見つかることが多く、自覚症状がないまま経過することも少なくありません。しかしその背景には、腎臓病や尿路の病気が隠れていることがあります。とくに血尿が繰り返し認められる場合や、尿蛋白を伴う場合には、詳しい検査が必要です。

腎臓専門医による診療(水曜・木曜の専門外来)

当院では、腎臓専門医・透析専門医である院長に加え、水曜・木曜には腎臓を専門とする医師が外来を担当しています。血尿の原因には、IgA腎症などの糸球体腎炎をはじめとする腎臓の病気が隠れていることがあります。同じ血尿でも、尿蛋白の有無や腎機能の状態によって、今後のリスクは大きく異なります。当院では血尿の有無だけでなく、尿蛋白や腎機能もあわせて評価し、必要な検査や治療方針をご提案します。健診結果をじっくり相談したい方には、水曜・木曜の専門外来もおすすめです。

尿検査・血液検査

まず尿検査で、尿潜血の程度や尿蛋白の有無を確認します。さらに尿沈渣で赤血球の形(変形の有無)を見ると、出血が糸球体からか尿路からかの手がかりになります。血液検査ではクレアチニン・eGFRを測定し、腎機能を評価します。血尿の背景に慢性腎臓病(CKD)や糸球体腎炎が隠れていないかを確認するための、重要な検査です。

腹部超音波検査

必要に応じて、腎臓や尿路の超音波検査を行います。腎臓の形態異常・腎嚢胞・尿路結石・水腎症などの有無を確認できます。体への負担が少なく、外来で実施できる検査です。

泌尿器科との連携

血尿の原因が、膀胱・尿管・前立腺など尿路の病気による場合には、必要に応じて泌尿器科での精密検査(膀胱鏡・CTなど)をご案内します。とくに肉眼的血尿や、がんのリスクが高いと考えられる場合には、速やかに適切な医療機関へおつなぎします。当院ではまず腎臓内科の立場から血尿の原因を評価し、必要に応じて連携する体制を整えています。

健診で血尿を指摘されたらご相談ください

血尿は、症状がなくても腎臓や尿路からのサインであることがあります。「毎年、尿潜血陽性と言われる」「再検査と言われたが受診していない」「尿蛋白も指摘されている」——そのような方は、どうぞお気軽にご相談ください。早い段階で原因を確認することが、腎機能低下や病気の進行を防ぐことにつながります。

尿潜血・血尿・腎機能のご相談は、水曜・木曜にも対応しています。京王線つつじヶ丘駅から徒歩1分、調布・つつじヶ丘・仙川・柴崎・国領・狛江・三鷹方面からも通院しやすい立地です。ご予約はLINE・WEBから、予約なしの受診も可能です。

よくある質問

尿潜血だけで、尿蛋白は陰性でした。放置してよいですか。

尿蛋白を伴わない軽い血尿は、リスクが低めのことが多いですが、放置してよいとは限りません。年齢や喫煙歴などによっては確認が必要です。くり返す場合や肉眼的血尿があった場合は、必ず一度調べましょう。

赤い尿が出ましたが、すぐ治まりました。受診は必要ですか。

肉眼的血尿は、治まっても一度きちんと調べることが大切です。尿路のがんが背景にある頻度が顕微鏡的血尿より高いためです。「止まったから大丈夫」と自己判断しないでください。

健診のたびに尿潜血陽性が続いています。

くり返す血尿は、IgA腎症などの糸球体腎炎が隠れていることがあります。尿蛋白や腎機能もあわせて確認する価値があります。過去の健診結果をお持ちいただくと経過が分かり、判断が正確になります。

血尿は腎臓内科と泌尿器科、どちらを受診すべきですか。

尿蛋白を伴う血尿や、腎機能の低下が気になる場合は腎臓内科が適しています。当院でまず評価し、尿路のがんや結石など泌尿器科領域が疑われる場合は、適切な医療機関へご紹介します。まずご相談ください。

運動のあとに血尿が出ました。

激しい運動のあとに一時的に血尿が出ることがあり、多くは休むと治まります。ただし、くり返す場合や色の濃い血尿の場合は、一度確認しておくと安心です。

参考文献・出典

  1. Barocas DA, Boorjian SA, Alvarez RD, et al. Microhematuria: AUA/SUFU Guideline. J Urol. 2020;204(4):778-786.
  2. Chronic Kidney Disease Prognosis Consortium. Association of estimated glomerular filtration rate and albuminuria with all-cause and cardiovascular mortality in general population cohorts: a collaborative meta-analysis. Lancet. 2010;375(9731):2073-2081.
  3. KDIGO 2024 Clinical Practice Guideline for the Evaluation and Management of Chronic Kidney Disease. Kidney Int. 2024;105(4S):S117-S314.
  4. 日本腎臓学会「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」
  5. 日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」

本ページは腎臓専門医の監修のもとに作成しています。記載は一般的な医学情報であり、診断・治療方針は実際の診察と検査にもとづき個別に判断します。