循環器内科の検査について|調布市の循環器内科
心臓や血管の状態を調べる検査には、それぞれ「得意なこと」と「わかりにくいこと」があります。ひとつの検査だけで全てが分かるわけではなく、症状に応じて複数を組み合わせることで、原因に近づいていきます。ここでは、つつじヶ丘駅前内科クリニックで行える検査について、それぞれ何がわかるのかをご説明します。
12誘導心電図
心臓は微弱な電気を規則的に発生させ、その電気で心臓の筋肉が収縮・拡張しています。心電図は、体の表面に電極をつけてこの電気の流れを波形として記録する、心臓のもっとも基本的な検査です。数分で終わり、痛みはありません。
心電図からは、脈のリズムの乱れ(不整脈)、心筋の虚血や負担の痕跡、心肥大などが分かります。ただし記録できるのは検査をしているその数十秒間だけなので、ときどきしか出ない不整脈や、安静時には現れない狭心症は捉えにくいという弱点があります。そのため、必要に応じて次のホルター心電図などを追加します。
ホルター心電図(24時間心電図)
ホルター心電図は、小型の記録器を身につけて、約24時間の心電図を連続して記録する検査です。通常の心電図が「その瞬間」しか捉えられないのに対し、ホルター心電図は睡眠中や通勤・家事・運動といった日常生活のなかで起こる脈の乱れを記録できます。
不整脈は「出たり出なかったり」するため、動悸や脈の乱れの診断にはこの検査が欠かせません。装着中に動悸・胸痛・めまいなどの症状が出た場合は、その時刻を記録用紙にメモしていただくことで、症状と脈の乱れが結びついているかを確認できます。装着したまま普段どおりの生活を送れます(入浴・シャワーは機種により制限があります)。
心臓超音波検査(心エコー):火曜日のみ
心エコーは、超音波を使って心臓の形・動き・血液の流れをリアルタイムに観察する検査です。心臓の筋肉がしっかり収縮しているか(ポンプ機能)、壁の厚さ(心肥大の有無)、弁の開き具合や逆流の程度、心不全の背景となる異常がないかなどを、直接見て評価できます。
胸にゼリーを塗り、プローブと呼ばれる機器を当てて行います。放射線による被ばくがなく、体への負担が少ないため、経過を追って繰り返し行えるのも大きな利点です。心不全・弁膜症・心筋症などの評価や、心電図異常の背景を調べるうえで重要な検査です。
胸部レントゲン
胸部レントゲン(X線)では、心臓の大きさや形、肺の状態を確認します。心臓が大きく写る場合は弁膜症や心筋症、心不全などが、肺に水がたまっている所見(肺うっ血)がある場合は心不全などが疑われます。息切れやむくみの評価にも役立ちます。
血液検査(採血)
採血では、循環器に関連するさまざまな項目を確認します。
- BNP/NT-proBNP:心臓に負担がかかると上昇するホルモン。心不全の可能性や程度の参考にします。これらは腎機能の影響も受けるため、他の検査と合わせて判断します。
- 脂質(LDL・HDL・中性脂肪)・血糖・HbA1c:動脈硬化のリスクとなる生活習慣病の評価に用います。
- 腎機能(クレアチニン・eGFR)・尿検査:腎臓は心臓・血管と密接に関わります。当院は腎臓を専門とする院長のもと、腎機能を踏まえた評価が可能です。
- 貧血・甲状腺機能:動悸や息切れの原因となる、心臓以外の要因も確認します。
当院で行っていない検査について
より詳しく冠動脈や心臓を調べる検査(冠動脈CT、心臓MRI、心筋シンチグラフィ、運動負荷検査、心臓カテーテル検査など)や、足の動脈硬化を調べるABI検査は当院では行っておりません。これらが必要と判断した場合は、対応可能な連携医療機関へ速やかにご紹介します。まずは当院で行える基本的な検査で全体像を確認し、必要な方に適切な精密検査へおつなぎする、という流れになります。
検査の流れ
まず問診と診察で症状やこれまでの経過を伺い、その日に必要な検査(心電図・胸部レントゲン・採血・心エコーなど)を選んで行います。ホルター心電図は記録器を装着してお帰りいただき、後日回収・解析します。結果をもとに、経過観察でよいか、治療が必要か、精密検査のため紹介が必要かをご説明します。
火曜は循環器専門医が対応します
つつじヶ丘駅前内科クリニックでは、火曜日に循環器専門医が外来を担当しています。京王線つつじヶ丘駅から徒歩1分。動悸・胸痛・息切れ・むくみ・不整脈・心電図異常が気になる方、健診で指摘を受けた方は、ご相談ください。ご予約はLINE・WEBから承っています。
よくある質問
Q. 検査は予約が必要ですか? 当日に受けられますか?
A. 心電図・胸部レントゲン・採血は受診当日に対応できることが多いです。心エコーは、混雑状況により後日のご案内となる場合があります。心エコーの実施日は火曜のみです。
Q. 心エコーやレントゲンは痛かったり、被ばくが心配だったりしませんか?
A. 心エコーは超音波を使うため被ばくがなく、痛みもありません。胸部レントゲンの被ばく量はごくわずかで、日常生活で受ける自然放射線と比べても小さいレベルです。
参考文献・出典
- McDonagh TA, et al. 2021 ESC Guidelines for the diagnosis and treatment of acute and chronic heart failure. Eur Heart J. 2021;42(36):3599–3726.(BNP/NT-proBNP、心エコーの位置づけ)
- Van Gelder IC, et al. 2024 ESC Guidelines for the management of atrial fibrillation. Eur Heart J. 2024;45(36):3314–3414.(不整脈診断における心電図・ホルター心電図)
