マンジャロを使っても体重が減らない?停滞したときに見直したいポイント
「マンジャロを使い始めたのに、思ったほど体重が減らない」「最初は減っていたのに、最近は変わらない」——そんなとき、薬が効いていないのではないかと不安になる方もいるでしょう。
しかし、体重の変化には個人差があり、減るペースも一定ではありません。数日間、体重が変わらないだけで効果を判断せず、使用期間や食事、活動量などを確認することが大切です。
この記事では、マンジャロの使用中に体重が減らないとき、見直したいポイントを解説します。
なお、日本でマンジャロが承認されているのは「2型糖尿病」の治療です。減量を目的とした使用は承認された適応ではありません。 治療の評価は、体重だけでなく血糖値なども含めて行います。
マンジャロを使っても、体重が減らないことはある?
マンジャロの有効成分はチルゼパチドです。GIPとGLP-1というホルモンの受容体に作用し、血糖管理を助けます。体重減少がみられることもありますが、すべての人が同じように減量できるわけではありません。
また、体重が減ったあとに、その変化が緩やかになることもあります。チルゼパチドを用いた肥満・過体重の人を対象とする臨床試験の解析でも、体重減少の停滞が報告されています。ただし、こうした研究結果を、そのまま個人の減量ペースに当てはめることはできません。
まずは、「使い始めから減っていない」のか、「減ったあとに停滞している」のかを整理してみましょう。経過によって、確認するポイントが変わります。
1.医師と治療計画を相談する
使い始めて間もない段階では、短期間の体重変化だけで治療効果を判断するのは難しいものです。
マンジャロは通常、少量から開始し、段階的に用量を調整します。調整は血糖値や副作用などを踏まえておこないましょう。
診察では、次の情報を伝えると、経過を評価しやすくなります。
- 使用を始めた時期と現在の用量
- 開始前からの体重の変化
- 食欲や食事量の変化
- 吐き気、便秘などの症状
2.毎日の数字より、体重の推移を見る


体重計の数字には、体脂肪だけでなく、体内の水分や食べたもの、便の重さも反映されます。測る時間や食事、排便の状況によっても変わるため、昨日と今日の数字だけでは判断しにくいことがあります。
記録するときは、同じ体重計を使い、できるだけ同じ条件で測りましょう。例えば、朝起きてトイレを済ませたあとなど、続けやすいタイミングを決める方法があります。
数日間の増減に一喜一憂するよりも、数週間の流れを確認すると、変化を把握しやすくなります。体重の記録は、医療者と治療方針を相談するうえでも役立ちます。
3.食事は「量」だけでなく、飲み物や間食も振り返る


「食事量は減ったのに、体重が変わらない」という場合は、飲み物や間食も含めて確認してみましょう。
例えば、甘いカフェラテ、ジュース、アルコール、少量ずつつまむ菓子類などは、食事として意識しにくいことがあります。数日間、食べたものと飲んだものを記録すると、普段の摂り方が見えやすくなります。体重管理では、食べ物と飲み物の両方を見直すことが基本です。
一方で、体重を減らそうとして、食事を極端に減らすことは避けましょう。食欲が落ちているときも、必要な栄養を確保する視点が欠かせません。
魚、肉、卵、大豆製品などのたんぱく質源を取り入れ、主食や野菜も含めて食事を整えることを意識しましょう。適切な量は体格や持病によって異なるため、迷った場合は医師や管理栄養士に相談してください。
4.日常の活動量が減っていないか確認する


食事量の変化に目が向きがちですが、活動量も体重管理に関わります。
「最近は外出が減った」「座っている時間が長い」「疲れて歩く機会が少なくなった」など、生活の変化を振り返ってみましょう。体重が減ったあとは、以前と同じ習慣を続けていても、体重の変化が緩やかになることがあります。
体調に問題がなければ、短い散歩や家事など、無理なく続けられる活動から始めるとよいでしょう。筋力トレーニングを取り入れることも、体重管理の支援策として挙げられています。
ただし、食事が十分に摂れていないときや、めまい、強いだるさがあるときは、運動量を増やす前に医療機関へ相談してください。
5.便秘や、注射・保管方法も確認する
便秘があると、体重の変化を読み取りにくくなることがあります。マンジャロでは、便秘や吐き気などの消化器症状が報告されているため、「停滞しているだけ」と考えず、お腹の状態も確認しましょう。
また、注射のし忘れや操作への不安、保管方法に問題がないかも振り返ってください。注射がうまくできたかわからない場合は、自分で追加投与せず、医師や薬剤師に確認することが大切です。
注射を忘れた場合にも対応の決まりがあります。埋め合わせとして2回分を一度に使用してはいけません。
6.併用薬や体調の変化を主治医と確認する
体重には、ほかの薬や病気も影響することがあります。例えば、インスリンや一部の糖尿病治療薬は、体重増加に関わる場合があります。NIDDK・減量後の体重管理
薬を変更してから体重が増えた、むくみが出た、体調が変わったなどの経過があれば、診察で伝えましょう。
ただし、体重への影響を心配しても、必要な薬を自己判断で中止してはいけません。治療全体を見ながら、主治医に調整の必要性を判断してもらいましょう。
体重の停滞よりも、受診を優先したい症状
体重が減らないことだけなら、記録を整理して診察で相談できます。一方で、次のような症状がある場合は、副作用の可能性もあるため、速やかに医療機関へ相談してください。
- 嘔吐を伴う、持続する強い腹痛
- 強い腹部の張り、嘔吐、便やガスが出ない状態
- 嘔吐や下痢が続き、水分が摂れない状態
- 嘔吐や下痢が続き、水分が摂れない状態
マンジャロでは、急性膵炎、腸閉塞、低血糖などへの注意が必要です。特にインスリンなどを併用している場合は、低血糖への対応を事前に確認しておきましょう。意識障害などの重い症状がある場合は、救急対応が必要です。
停滞したときこそ、記録をもとに治療を見直そう
マンジャロの使用中に体重が減らなくても、それだけで薬が効いていないとは判断できません。使用期間、体重の推移、食事、活動量、便通、注射の状況などを確認することが、見直しの第一歩です。
停滞が続く場合は、体重や食事の記録を持って主治医に相談しましょう。
焦って薬を増やしたり、食事を極端に減らしたりせず、自分に合った目標と治療計画を医療者と一緒に確認していきましょう。
